2007年2月28日(水)17:39

メルケル首相はEU憲法の早期成立を勧告

ベルリン(AP)

ドイツのアンゲラ・メルケル首相はEU憲法の再生を急ぐよう勧告した。「スピードを上げることが重要だ」と首相はベルリンで開かれた、コンラート・アデナウアー財団によるEU創立50周年記念の催しの席で述べた。2009年の欧州議会選挙までに憲法条約を発効させねばならないと首相はあらためて要求した。EU議長任期が満了する6月に、ドイツ政府はロードマップを発表し、凍結中のEU憲法を再生させる方策を提案する意向である。

EUは憲法の助けがなければ行動能力を保てず、「世界で私たちの利害を主張することもできない」。2009年の欧州議会選挙までにEUは市民に対して、どのようにこの行動能力を獲得するかを説明する必要がある、とメルケル首相は警告した。オランダとフランスが国民投票で否決した現行のEU憲法案について、首相は「市民の視点に立っている」と称賛した。憲法は地方自治を尊重し、補完性の原則に基づいてEUと加盟国の権限を規定している、と首相は述べた。

しかし一方でメルケル首相は、憲法条文に神についての明確な言及がないことを遺憾とし、「私たちが自らのルーツを良く知れば、他の宗教との対話も上手く進められる」との見解を表明した。

原題:Merkel mahnt bei EU-Verfassung zur Eile




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